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水インフラのアップグレード
大都市の下水配管や下水処理場は、半世紀以上前に建設されたものが多くを占めるようになってきました。老朽化した設備は、段階的に更新されつつあります。しかし、採用される更新方法はコストを抑えながら従来の機能を維持する方法となるケースが多いです。
大都市は、地方都市よりもいち早く下水道の整備に取り組んだが故に、合流式下水道を採用しているという課題を抱えています。早く発展してしまったが故に、古いインフラに足を引っ張られているのが実情です。一方で、後から下水道を整備した地方では分流式下水道の恩恵に与ることができています。地方の税収不足の多くを補っているのは、大都市の企業や住民が収めた税金です。この不平等は解消されるべきです。すなわち、大都市における合流式下水道の分流化を推進するべきと考えます。しかし、現段階での国や地方自治体の方針はそうなっていません。
現在の下水道に対する市民の皆さんの関心は、今はそれほど高くないかもしれません。下水道のイメージが変わり、皆様の関心が高まってご協力が得られれば、都市部の水インフラを理想的な姿にアップグレードすることができます。川遊びや美しい海でのレジャーを楽しむため、何時間もかけて飛行機や車で移動するのは、カーボンニュートラルを目指す現代にはそぐわないと思いませんか。下水道も、次のフェーズへ向かうべき時が来ています。
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