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下水道業界関係者の皆さまへ

 大都市の下水道は概成したと言われます。しかし、それは本当でしょうか。今の下水道が理想的な姿であり、今後はこれを維持してゆけば良いのでしょうか。私たちは、大都市圏で普及している合流式下水道を分流式へと切り替えて行く仕事をやり残しているのではないでしょうか。

 雨が降るたび、一部の有機物を河川に排出することになる集水システムは最適でしょうか。脱炭素に向け、今後は自動車の電動化・水素利用が進行していきますが、それでもノンポイント汚濁の回収機能はメリットであり続けられるでしょうか。老朽化した管きょは更生工法でリニューアルを行っていますが、これで将来も継続して下水インフラは持続できるでしょうか。カーボンニュートラルを目指して社会全体が急スピードで変化していますが、現状の集水方法を維持を目指す方針は最善でしょうか。

 私たちはサステナブルな都市の実現に向け、都会の集約処理型の合流式下水道を分散処理型の分流式へと切り替える努力を継続する必要があると考えます。

 もちろん、それは簡単なことではありません。しかし、現状を維持するほど深刻な課題となることに危機感を持っています。課題解決には、長い時間と多額の資金が必要です。少しでも早く、解決に向けたアクションを始めることが、私たちにできることではないでしょうか。皆さまのご意見を、ぜひお寄せください。

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